++ 書評・図書紹介 ++
「山びこ学校」のゆくえ ―戦後日本の教育思想を見直す―

Okudaira2016.jpg  奥平康照

  A5判・上製・348頁
  定価(本体4,600円+税) 

  ISBN978-4-284-10456-2
  2016年1月

  →ご注文  →書評・図書紹介

「山びこ学校」の思想とは何だったのか。「山びこ」実践と生活綴方の思想を見直す!

山形県山元村の中学生に密着した綴り方を集めた無着成恭編『山びこ学校』(1951年)は、戦後日本の教育界に巨大な影響を与えた。教育学も、人文・社会諸学も、そこに新社会の人間形成と学問の展望を見た。それにもかかわらず、まもなく、経済発展・生産発展のための人材養成を基軸とする教育が、社会を支配し、「山びこ」実践を駆逐した。「山びこ学校」の思想とは何だったのか。今、教育の行き詰まりを打開するために、「山びこ」実践と生活綴方の思想を見直す。

 

 

【目次】

序章 「山びこ学校」と戦後教育学―「山びこ学校」実践とその思想は、どこへ消えたか


第T部 「山びこ学校」実践と無着成恭―教育における「子ども」と「社会」の拡張と縮減―

第1章 「山びこ学校」と社会・生活実践主体づくりの教育
第2章 「山びこ学校」理念の迷走―子ども社会の変貌と教育実践の混乱
第3章 『山びこ学校』を離れ、『続・山びこ学校』へ―「子ども」と「社会」の縮減

第U部 戦後日本の教育思想と生活綴方―社会的統制としての教育と子どもの自由―

第4章 教科指導論と生活指導論への重点移行と生活綴方の縁辺化
第5章 戦後教育学と生活綴方教育の意味の探求
第6章 「山びこ学校」と戦後日本の社会的実践主体形成論

「山びこ学校」関係資料:無着成恭および『山びこ学校』関連年譜
山元中学校無着学級の学級文集の発行日など
無着成恭の実践記録・論文・著書一覧

 

【著者略歴】

奥平 康照 (おくだいら やすてる)

1939年生まれ。1968年東京教育大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。
1968年から大阪市立大学文学部に、助手、講師、助教授として在職。
1987年から和光大学人文学部(現・現代人間学部)教授。
2010年和光大学名誉教授。2010年から2015年9月まで和光学園理事長。
専門は教育哲学・教育思想史。
おもな著書は『近代西洋教育史』(共著、国土社)、『少年期の道徳』(新日本出版社)、『学校とはなにか』(講座学校 第1巻、共著、柏書房)など。