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石井和平 著

A5判・上製・232頁
定価3,675円(本体3,500円+税)

ISBN978-4-284-00071-0
2007年10月

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本書では、現代社会に適合した社会理論を目指し登場した「社会情報学」の1つの成果を紹介し、“コミュニティ”や“ソーシャル・キャピタル”また“信頼”のようなキーワードを基に、情報社会論の新たな地平を展開する。 テクノロジーを介した社会関係の功罪が問われる今、その内実を明らかにするとともに、新しい関係を提示するのが本書の目的である。

【目次】

序章

第1章 社会学から社会情報学へ
  1 社会学の登場
  2 方法論的個人主義対社会学主義
  3 コミュニケーション諸論
  4 社会学のコミュニケーション論的展開
  5 小括

第2章 社会学的二項対立の展開―二元論から二重性へ
  1 コミュニケーション論的視座
  2 社会学的二項対立の諸相
  3 行為の導出とデフォルト的知識
  4 構造の二重性
  5 入れ子的二重性
  6 小括

第3章 機械の心とその社会学的認知
  1 機械の心の周辺
  2 常識の定式化
  3 社会的応用
  4 知識とは何か
  5 意味の内実
  6 小括

第4章 情報のデジタル化
  1 アナログからデジタルへ
  2 情報社会の基礎技術
  3 エージェントの登場
  4 社会的行為とエージェント
  5 メディアとしてのエージェント
  6 情報収集型エージェントの現在
  7 情報化の階梯の意義
  8 小括

第5章 インターネット・支援・コミュニティ
  1 アプリケーション層から見たインターネット・コミュニティ
  2 コミュニティの本質
  3 電子メディアによるコミュニティ支援
  4 インターネット・支援・コミュニティの諸相
  5 小括

第6章 インターネットを介した生産と消費―AIBOの存立基盤
  1 AIBOという存在
  2 ロボットの社会文化考
  3 AIBOとそのユーザ
  4 AIBOwners市場の成立
  5 AIBOビジネスの離陸
  6 AIBO型パーソナル・ロボットの課題
  7 AIBOの再生産過程
  8 小括

第7章 シリコンバレー・モデル―そのリアリティの検証
  1 シリコンバレーの再検討
  2 シリコンバレーにおける社会的企業
  3 シリコンバレーの存立基盤
  4 シリコンバレー・モデルの検証
  5 小括

第8章 信頼と情報―ソーシャル・キャピタル論
  1 信頼の特質
  2 信頼の基盤
  3 ソーシャル・キャピタルの導入
  4 信頼の機能
  5 埋め込み
  6 小括

終章 総括として
  1 議論の背景
  2 デジタル化
  3 コミュニティを支える技術
  4 信頼の意味
  5 一次的な社会関係
  6 結語

引用文献
口絵写真出典一覧
索引

【著者略歴】

石井 和平 (いしい わへい)

札幌学院大学社会情報学部教授
1992年 日本大学大学院文学研究科博士後期課程満期修了
2003年より現職

著作
「小笠原 在来島民の言語と行為」『年俸社会学論集』6号、関東社会学会(1993)
「自治体ウェブページの調査と行為」『社会情報vol.7 No.2』札幌学院大学社会情報学部(1998)
「コミュニティビジネスの基底」『地域形成の思想』アーバンプロ出版センター(2007)

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