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児島美都子 著

A5判・上製・256頁
定価4,830円(本体4,600円+税)   

ISBN978-4-284-00069-7
2007年10月

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イギリスの中間ケア政策は、「支払い能力ではなく、必要に応じて平等な医療を提供する」というNHS(National Health Service)創設の理念に立ち戻り、病院と地域・医療と福祉の統合を実現したものである。戦後最大の医療構造改革により病院から地域へ医療の場が大きく転換しようとしている日本において、イギリスの中間ケア政策は現代日本医療の今後の方向性を示唆するはずである。

【目次】

はじめに

第1部 病院ソーシャルワークと退院支援
 第1章 イギリス病院ソーシャルワーク史―100年の素描―
 第2章 ロイヤルフリー病院の施設
 第3章 病院から地域へ―退院支援と地域の受け入れ体制―
 第4章 アメリカの退院計画研究とイギリスの中間ケア
      ―その関連性について―

第2部 中間ケア―医療と福祉の融合―
 要約
 序 研究目的と研究方法
 第1章 概念としての中間ケア
 第2章 政策としての中間ケア
 第3章 中間ケアとソーシャルワーカー
 第4章 中間ケアの実態
 第5章 中間ケアの評価
 第6章 考察
 第7章 結語
 資料

第3部 医療福祉統合の思想的基盤―インクルージョン―
 第1章 社会の質とアムステルダム宣言
 第2章 第三の道とNHS政策の流れ

おわりに謝辞

索引

【著者略歴】

児島 美都子 (こじま みつこ)

1924年 東京に生まれる。1944年 青山学院女子専門部家政科(旧制)卒業。1955年 日本社会事業学校専修科卒業。2006年 東京福祉大学大学院博士課程後期卒業、社会福祉学博士号取得。
1951年1月、医療ソーシャルワーカーとして医療法人財団織本外科病院に勤務する。1962年7月、社団法人全国結核回復者コロニー協会事務局長。1966年、日本福祉大学専任教員。1986〜90年、同大社会福祉学部長・大学院研究科長(女性として初の社会福祉学部長)。1991年、同大学名誉教授・龍谷大学教授を経て、97年より青森大学社会学部社会福祉学科教授。2003年10月、東京福祉大学大学院教授。
その他、日本社会福祉学会名誉会員、名古屋市社会福祉審議会委員、イギリス医療福祉研究会会長。

著書:『医療ソーシャルワーカー論』ミネルヴァ書房(1977)、『新医療ソーシャルワーカー論』ミネルヴァ書房(1991)、『医療ソーシャルワークの現代性と国際性』勁草書房(1998)、『ガンの夫を自宅で看取る―医療ソーシャルワーカーの介護日記―』農文協(1998)、『国際医療福祉最前線』共編著、勁草書房(1999)ほか。翻訳:『医療ソーシャルワークの実践』共訳・監修、中央法規出版(1994)、『医療ソーシャルワーカーの挑戦』共監修、中央法規出版(1999)ほか。

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