
宮司正男 著
A5判・上製・350頁
定価6,720円(本体6,400円+税)
ISBN978-4-8205-5727-2
2001年9月
人間コミュニケーションの特徴である言語を中心に、心理学・神経科学・動物学・考古学など広範囲にわたる事例を分析、言語発生の基盤がどこにあるのかを探る。コミュニケーション行動を、発達史・進化史の視点から考察。
【目次】
序章 コミュニケーションの定義づけ
第1章 身体内コミュニケーション
1 神経の発生
2 神経の構成要素
1)神経単位 2)神経衝撃 3)シナップス
3 神経系の発達
1)単純な神経系 2)複雑な放射状神経系
3)左右相称の神経系 4)神経節の成立
5)脊椎動物の神経系
第2章 動物コミュニケーション
1 動物における相互作用
2 記号行動
3 コミュニケーション行動
1)転位行動 2)表現運動(表情)
4 霊長類の非音声コミュニケーション
5 音声コミュニケーション
第3章 非言語コミュニケーション
1 人間コミュニケーション
2 表情
3 眼差し
4 身振り(ジェスチャー)と姿勢(posture)
5 対人距離
6 接触(contact)
第4章 言語行動
1 言語の特性
2 幼児における言語獲得過程
3 類人猿の言語学習
第5章 言語の基盤
1 言語起源論の流れ
2 人類の誕生史
3 音声から言葉へ
4 言語の成立
第6章 文字の発明(Ⅰ-中近東・欧州)
1 話し言葉の社会
2 メソポタミヤ
3 エジプト
第7章 文字の発明(Ⅱ-中国)
1 中国
2 文字形成要因
3 甲骨文以降
第8章 文字の発明(Ⅲ-新大陸)
1 新大陸での人類移動
2 メソ・アメリカ
3 アンデス
4 メソ・アメリカとアンデス
第9章 文字によるコミュニケーション行動
1 筆記文字時代
2 話し言葉のコミュニケーション
3 活字時代のコミュニケーション〜欧米における新聞の流れ〜
4 日本における新聞・雑誌の流れ
第10章 視聴覚コミュニケーション
1 写真
2 映画
3 電話
4 放送(ラジオ・テレビ)
5 映画映像とテレビ映像
終章 21世紀のコミュニケーション行動
1 エレクトロニクス・メディアからマルチ・メディアへ
2 まとめ
あとがき
参考文献
索引
人名索引
遺跡・発掘地点・地名索引
事項索引
【著者略歴】
宮司 正男 (みやじ まさお)
1925年 東京生まれ
1951年 大阪大学文学部哲学科(心理学専攻)卒
1951年 大阪大学文学部助手
1959年 下関市立下関商業短大(現下関市立大学)助教授
1962年 成城大学文芸学部助教授
1967年 成城大学文芸学部教授
現在 成城大学名誉教授
業績
『動物社会心理学』(単著)勁草書房
『言語コミュニケーションと映像コミュニケーション』『(堀川直義編)現代マス・コミュニケーション』川島書店 他共著・論文多数
所属学会日本映像学会、日本動物心理学会、日本マス・コミュニケーション学会、日本社会心理学会、日本霊長類学会