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  加藤克彦 著

  A5判・上製・270頁
  定価5,670円(本体5,400円+税)

  ISBN978-4-8205-2155-6
  2006年10月

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喜劇での変容は願望に後押しされている。歴史劇での変容は歴史の必然性に沿っており、悲劇での変容は人間創造のエッセンスとして変容が大きく係わる。シェイクスピアの劇作品は人間の本性の極限を覗かせてくれる。

【目次】

第1章 喜劇・問題劇作品
  1 『夏の夜の夢』――恋人たちの変容
  2 『空騒ぎ』――ベネディックの変容
  3 『お気に召すまま』――ロザリンドの自由の変容
  4 『トロイラスとクレシダ』――変容するクレシダ
  5 『終わりよければすべてよし』――変容するヘレナ
  6 『尺には尺を』――変容するアンジェロ

第2章 歴史劇作品
  1 『リチャード三世』――変容するリチャード
  2 『ヘンリー四世 第一部・第二部』
    ――ハル王子とフォルスタッフ、「夢と現実」の変容
  3 『アントニーとクレオパトラ』――アントニーの変容

第3章 悲劇・ロマンス劇作品
  1 『ハムレット』――悲劇を変容する者、ハムレット
  2 『リア王』――道化、狂人、詩人へ変容する者、リア王
  3 『マクベス』――行動を変容する者、マクベス
  4 『ペリクリーズ』――「語り手」ガワーによる変容
  5 シェイクスピア:ロマンス劇の意匠 ――語りへの変容

あとがき

初出一覧索引
 

【著者略歴】

加藤 克彦 (かとう かつひこ)

1943年 山口県下関生まれ。
1962年 長崎県立大村高等学校卒業
1967年 熊本大学教育学部卒業
1968年 熊本大学法文学部研究生
1969年〜74年 長崎県立上五島高等学校教諭
1974年〜80年 長崎県立琴海高等学校教諭
1980年〜88年 長崎県立長崎西高等学校教諭
1987年 昭和62年度中学校及び高等学校英語担当教員海外研修(アメリカ・オハイオ州立大学)
1988年 国立佐世保工業高等専門学校助教授
1993年 イギリス・バーミンガム大学シェイクスピア研究所サマースクール
1994年 国立佐世保工業高等専門学校教授

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