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平川 均・佐藤隆文 編著

A5判・上製・190頁
定価4,200円(本体4,000円+税)

ISBN978-4-8205-7998-4
2003年8月

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2001年3月のシンポジウムでの研究発表を加筆・修正し収録。アジア通貨危機後の経済改革の実態を捉えるとともに、国ごとの個別対応を超えた東アジア全体の安定を図るための地域協力の必要性と可能性を探る。

【目次】

まえがき

序章 アジア通貨危機を考える視点 …… 佐藤隆文
一、 本書の視点
二、 シンポジウムでの議論
三、 浮彫りにされた論点
四、 本書の構成

第一章 アジア通貨危機の発生とその後の展開 …… 平川均
一、 はじめに
二、 アジア通貨・経済危機の発生とその後の展開
三、 アジア通貨危機の教訓と国際金融取引規制
四、 通貨危機国の政策対応と新動向

第二章 タイ通貨危機後の企業グループ再構築と産業再編 …… 東 茂樹
一、 はじめに
二、 タイ企業グループの事業再構築
三、 外資参入による産業再編
四、 設備能力過剰による産業再編
五、 おわりに

第三章 ポスト通貨危機のインドネシア経済 …… 尾村敬二
はじめに
一、 再建遅れるインドネシア経済
二、 IMFの金融支援とコンディショナリティー
三、 不十分なソーシャル・セーフティーネットの構築
四、 ソーシャル・セーフティーネット構築と貧困問題
五、 ソーシャル・セーフティーネット政策の見直し
六、 今後の展望と国家開発プログラム(プロペナス)
七、 国家開発のプライオリティー
八、 マクロ経済政策の指針と基本政策

第四章 通貨危機後の韓国における構造改革 …… 高龍秀
一、 はじめに
二、 金融部門の改革
三、 企業(財閥)部門の改革
四、 第二段階の企業・金融改革
五、 コーポレート・ガバナンス改革
六、 財閥システムはどのように変化するのか

第五章 アジア安定通貨圏と円の役割 …… 村瀬哲司
一、 アジア危機の教訓と地域通貨圏
二、 アジア安定通貨圏構想
三、 円の国際化とアジア安定通貨圏
四、 おわりに―東アジア共通の利益を求めて

【著者略歴】(執筆順)

佐藤 隆文 (さとう たかふみ) 編者、序章

1950年 神奈川県生まれ。1973年 一橋大学経済学部卒業・大蔵省入省。1977 年 オックスフオード大学大学院修士課程修了(M. Phil.) 。1999年 名古屋大学教授(国際経済動態研究センター)。2002年 経済学博士(名古屋大学)。現在 金融庁検査局長

平川 均 (ひらかわ ひとし) 編者、第一章

1948年 愛知県生まれ。1980年 明治大学大学院経営学研究科博士課程単位取得退学。1996年 経済学博士(京都大学)。現職 名古屋大学教授(国際経済動態研究センター)

東 茂樹 (ひがし しげき) 第ニ章

1962年 大阪府生まれ。1993年 筑波大学大学院社会科学研究科博士課程単位取得・アジア経済研究所入所。現職 アジア経済研究所地域研究第1部副主任研究員

尾村 敬二 (おむら けいじ) 第三章

1942年 神奈川県生まれ。1968年 東京都立大学大学院社会科学研究科修士課程修了。現職 嘉悦大学教授(経営経済学部)

高 龍秀 (こ よんす) 第四章

1960年 大阪府生まれ。1991年 大阪市立大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。 2000年 経済学博士(大阪市立大学)。現職 甲南大学教授(経済学部)

村瀬 哲司 (むらせ てつじ) 第五章

1945年 吉林市(旧満州 )生まれ。1968年 一橋大学商学部卒。2001年 経済学博士(京都大学)。現職 京都大学教授(留学生センター)

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