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梅野正信 著

A5判・上製・334頁
定価(本体4,800円+税)

ISBN978-4-8205-8974-7
2004年12月

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本書は、占領期の中等国史教科書編纂委員会による社会科歴史教科書原稿の全貌と、占領期歴史教育観の諸潮流と特徴を明らかにする。内外の資料を駆使して戦後社会科歴史教科書の源流に迫る、はじめての本格的研究書。

【目次】

第1章 研究の課題と構成
 
第1節 研究の目的
 第2節 先行研究と本研究の特色
 第3節 研究の構成

第2章 敗戦直後における通史的歴史教科書の改訂
 
第1節 日本政府・文部省CIEの歴史観
 第2節 「暫定初等科史國史(案)」と歴史教育研究会
 第3節 『くにのあゆみ』等の発刊と編纂関係者の考え
 第4節 「くにのあゆみ批判」をめぐる歴史教育観の諸潮流
 第5節 『くにのあゆみ』執筆者の反論と歴史教育観の特色

第3章 文部省による「社会科としての歴史教科書」の編纂
 第1節 社会科歴史をめぐる文部省と民族学研究所の議論
 第2節 中等国史教科書編纂委員会の設置
 第3節 内容と構成をめぐる委員会の議論
 第4節 中等国史教科書編纂委員会の結末
 第5節 社会科の成立と社会科歴史への転回

第4章 中等国史教科書編纂委員会「英文原稿」における
     歴史記述の特色
 第1節 中等国史教科書編纂委員会「英文原稿」の構成
 第2節 『くにのあゆみ』等における記述内容との比較
 第3節 庶民の日常生活、生活文化の記述の重視
 第4節 日本史と世界史の融合
 第5節 『くにのあゆみ』、『日本歴史』、『日本の歴史』との差異

第5章 中等国史教科書編纂委員会「英文原稿」にみる
     社会科的特性の反映

 第1節 導入の重視
 第2節 疑問形の記述
 第3節 学習活動
 第4節 「英文原稿」の社会科特性

第6章 新制中学校社会科歴史検定教科書の登場
 第1節 「英文原稿」、『日本の成長』、『日本の歴史』
 第2節 中学校社会科歴史教科書『日本の成長』とその背景
 第3節 中等国史教科書編纂委員会委員による
      中学校社会科歴史検定教科書

第7章 本研究の総括
 第1節 戦後歴史教育の諸潮流による社会科観
 第2節 四面楚歌の中の社会科歴史
 第3節 本研究の成果

後記

【著者略歴】

梅野 正信 (うめの まさのぶ)

鹿児島大学教育学部教授(社会認識教育論)
1955年 長崎県生まれ
1978年3月 立命館大学文学部史学科西洋史学専攻卒業
1979年3月 長崎大学教育学部教育専攻科修了
1979年4月 活水中学校高等学校教諭
1986年3月 上越教育大学大学院社会系修了、修士(教育学)
1988年4月 鹿児島大学教育学部講師
1990年4月 鹿児島大学教育学部助教授
2002年10月 鹿児島大学教育学部教授
2003年3月27日 博士(学校教育学)、兵庫教育大学大学院連合学校教育学研究科(論文提出による授与「戦後初期における中学校社会科歴史教科書の成立に関する研究)

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