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五島敦子 著

A5判・上製・224頁
定価(本体4,200円+税)

ISBN978-4-284-10126-4
2008年6月

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「社会に開かれた大学」とは何か。大学にとって、社会に開くことはどのような意味があるのだろうか。 本書は、20世紀初頭ウィスコンシン大学を事例に、大学拡張部を主導した人々の思想と実践を分析することで、この問いに答える。アメリカ高等教育における大学開放の歴史的意義を明らかにし、これからの日本の大学開放に重要な示唆を与える本格的な歴史研究書!

【目次】

はしがき

序章   本研究の課題と方法
 第1節 問題の所在
 第2節 先行研究の状況
 第3節 分析視点と研究方法

第1章 大学拡張部設立の背景
 第1節 サービス理念の起源
 第2節 先行する試み
 第3節 大学拡張の導入
 小括

第2章 マッカーシーの大学拡張構想
 第1節 マッカーシーの思想と教育的関心
 第2節 大学教育に対する批判と提言
 第3節 大学拡張部の開設と組織化
 小括

第3章 ヴァンハイスの大学理念
 第1節 大学理念の形成過程とその特質
 第2節 大学改革の推進とその影響
 第3節 大学拡張部の開設とサービス理念
 小括   

第4章 大学拡張部の活動と教職員
 第1節 大学拡張部の活動状況
 第2節 レイバーの思想と実践
 第3節 ライティの思想と実践
 小括

第5章 地域連携事業の展開
 第1節 コミュニティ・インスティチュート開始の背景
 第2節 コミュニティ・インスティチュートの開始と展開
 小括

第6章 教育技術の開発と普及
 第1節 視聴覚教育事業開始の背景
 第2節 視聴覚教育部の活動内容
 第3節 視聴覚教育事業の全国的普及
 小括

終章 アメリカ高等教育における大学拡張部の意義

史料・参考文献一覧

あとがき

索引

【著者略歴】

五島 敦子 (ごしま あつこ)

1960年 愛知県生まれ/1983年 名古屋大学教育学部教育学科卒業/1983年 愛知県立小牧南高等学校英語科専任教諭/1997年 名古屋大学大学院教育学研究科博士前期課程修了/2003年 名古屋大学大学院教育発達科学研究科博士後期課程単位取得退学/2004年 名古屋大学大学院で博士号(教育学)取得/愛知教育大学、三重大学等の非常勤講師を経て、現在、南山短期大学英語科准教授専攻は、教育史、教育思想、生涯学習、高等教育

主要著書・論文
共著 『新版 子どもの教育の歴史』(江藤恭二監修、名古屋大学出版会、2008年)
論文 「大学拡張部における専門職の意義―レイバーとライティを中心に」(『大学解放フォーラム』第1号、全日本大学解放推進機構、2008年)
「1910年代アメリカ大学拡張運動と視聴覚教育―ウィスコンシン大学を中心に」(『日本の教育史学』第45集、教育史学会、2002年)
「ヴァン・ハイズの大学拡張構想」(『日本社会教育学会紀要』第36号、日本社会教育学会、2001年)

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