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  高橋義孝 著

  A5判・上製・276頁
  定価5,040円(本体4,800円+税)

  ISBN978-4-284-10265-0
  2010年10月

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人間の世の中は不便ということもなければ成り立ちがたいものなのです。不便ということにも大きな意味があるのです。面白くいえば、人生とは不便ということではないか。便利一点張りなら、人間この世に生れてこない方がよほど何かと便利ではないか。  「日本人と日本語」より

【目次】

思想の抜け穴
 人生観の構造と意味  近代の考察  まぬけの効用  国歌斉唱
 明日の日本と教育のあり方  政治に対する知識人のためらい
 落ちていた将棋の駒について  

青年論の盲点

女らしさ

日本人と日本語

末世の読書子

危機に立つ今日の芸術
 マルクス主義文学理論批判  芸術作品の分析
 「さしみのつま」的批評  文学が芸術でないとすれば
 文学の善と悪  情痴文学論  危機に立つ今日の芸術
 わが文芸学の生い立ち  鴎外文学の魅力の秘密
 トーマス・マンと日本人  カフカと夢

年譜
 

【著者略歴】

高橋 義孝 (たかはし よしたか)

ドイツ文学者、評論家。1913〜1995年。東京都生まれ。東京帝国大学独文科卒業。ドイツ留学を経て、九州大学、桐朋学園大学などの教授を歴任。ゲーテやトーマス・マン研究のほか、辛辣かつ洗練された随筆も世評を呼んだ。能楽・相撲に興味を持ち、1965年からは横綱審議委員会委員長を務めた。著作に『森外』『近代芸術観の成立』『大人のしつけ紳士のやせがまん』など。

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