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  中村光夫 著

  A5判・上製・272頁
  定価5,040円(本体4,800円+税)

  ISBN978-4-284-10266-7
  2010年10月

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自分の幸福について思いわずらう暇があったら僕らはもっと直接に人生に対して自分は何をなすべきかを考えてみる方がよいのである。すべて行為は人生の現実の内容であり、また僕らは幸福の観念を見失ったとき初めて本当に幸福になれるからである。  「知性と青春 幸福について」より

【目次】

文学のありかた
 芸術は人間に必要か  小説は芸術か  思想と文体
 表現の自由  『鍵』を論ず  『金閣寺』について

近代への疑惑
 「近代」への疑惑  自然主義について  文学伝統について
 外国文学の鑑賞  近代日本文学の一性格―笑いの喪失―

自分で考える
 青年と自殺―哲学的自殺について―  利口すぎる民族
 教科書  精神の速力  文学の俗化  人間典型の創造
 同人雑誌  怠惰の芸術

知性と青春
 青春について  幸福について  知性と倫理  生活と思想
 結婚の理想と現実  友情について  心に触れる言葉
 自分の回復  読書について

 

【著者略歴】

中村 光夫 (なかむら みつお)

文芸評論家、小説家、劇作家。1911〜1988年。東京都生まれ。本名、木庭一郎。東京帝国大学文学部仏文学科卒業。西欧と日本の近代化の対比を通じて日本近代文学を鋭く批判、戦後は私小説批判を主軸に丹羽文雄や広津和郎との論争など旺盛な活動を展開した。1967年日本芸術院賞受賞。1982年文化功労者。著作に『風俗小説論』『志賀直哉論』『二葉亭四迷伝』など。

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