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  式場隆三郎 著

  A5判・上製・280頁
  定価5,040円(本体4,800円+税)

  ISBN978-4-284-10270-4
  2010年12月

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芸術だけでなく、もつと広い人間生活においても、最も高いものは協団的生活である。最も進化した人間生活は、個性を露出しない協同生活である。来るべき時代もまた、天才偉人だけを人間の理想としない調和ある健康なものであらねばならぬ。  「Ⅱ 民芸と性能」より

【目次】


ヴァン・ゴッホと耳切りの悲劇  異端の画家ロートレック
地獄の門にたつロダン  悲しみの裸婦を描くモジリアニ
陶芸家バーナード・リーチを描く  棟方志功の性格
山下清の人と作品  狂えるモーパッサン
北条民雄と癩者の文学  ハムレット、マクベス、リヤ王の分析


木喰上人の民芸仏  旅と民芸  安部栄四郎と出雲民芸紙
河井武一の人と作品  中国の民芸陶器
北支と満州の民芸の旅  民芸と性能  民芸の地方的基礎


音楽と神経病  精神異常者の文章  狂人の絵
現代日本の精神病院の特性  精神病院と緑化  癖の心理
寿命の問題  もはや問題児はいない  病院ストにメスを入れる


二笑亭綺譚  琉球点描  小指物語  壷を割る男
永井博士と長崎の鐘  長寿者の足と耳

年譜


【著者略歴】

式場 隆三郎 (しきば りゅうざぶろう)

精神医学者、美術評論家。1898〜1965年。新潟県生まれ。新潟医学専門学校卒業。大宮脳病院、国府台病院などを経て、式場病院を開設。戦後、ロマンス社社長として娯楽雑誌を発行した。山下清の後援者としての活動、精神病理学の視点から研究した独創的なヴァン・ゴッホ論など、美術分野でも高名。著作に『文学的診療簿』『二笑亭綺譚』『フアン・ホツホの生涯と精神病』など。

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