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小山みずえ 著

A5判・上製・224頁
定価(本体4,800円+税)  

ISBN978-4-284-10363-3
2012年5月

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全国各地の実践資料に基づき、近代日本の幼稚園教育の実態を描き出す!

本書は、全国各地の幼稚園の実践資料の分析・検討を通して、近代日本の幼稚園における保育内容・方法改革の歩みを保育者の視点から具体的に描き出し、そこにみられる保育実践形態の特質を解明する。また、幼稚園の統廃合や幼保一体化の動きが加速化する今日において、長年にわたって幼稚園で培われてきた教育理念や方法の再考を提起する。

【目次】

序 章 本研究の課題と方法

第Ⅰ部 明治後期・大正期における幼児の心理への着目

第1章 明治後期の幼稚園における恩物教育の改善
 第1節 明治後期の幼稚園教育の概観
 第2節 フレーベル式恩物取扱法への批判
 第3節 愛珠幼稚園における恩物教育の改善

第2章 明治後期の幼稚園における保育研究の展開
     ――松本幼稚園における児童心理学の受容を中心に
 第1節 児童心理学の受容と幼児研究
 第2節 玩具研究  第3節 童話研究

第3章 大正期の幼稚園における保育方法の改善――神戸幼稚園を事例として
 第1節 心理学的視点の導入
 第2節 モンテッソーリ教育法の受容と実践
 第3節 郊外保育の展開  第4節 小学校との連絡問題

第Ⅱ部 大正・昭和初期の幼稚園における保育内容改革

第4章 幼稚園における「お話」の成立過程
 第1節 明治後期における「談話」の改善と限界  第2節 「お話」論の紹介
 第3節 保育現場における「お話」論の受容と展開
      ――東京女子高等師範学校附属幼稚園を中心に
 第4節 新しい「お話」観の普及・定着
      ――大阪市立幼稚園における実践・研究を中心に

第5章 新しい遊戯法の導入と「遊戯」研究の展開
     ――京阪神(関西)聯合保育会の活動を中心に
 第1節 京阪神聯合保育会における「遊戯」研究の基本姿勢
 第2節 新しい遊戯法の登場とその影響
 第3節 昭和初期における「遊戯」をめぐる課題と研究動向

第6章 自然保育の導入と展開
 第1節 江戸堀幼稚園における「自然物おもちゃ」の成立過程
 第2節 成田幼稚園における遊園を利用した保育の展開

第Ⅲ部 昭和初期における生活に根ざした保育実践形態の確立

第7章 保育カリキュラムの編成と生活題材への着目――「主題」に注目して
 第1節 保育界における保育カリキュラムをめぐる論議
 第2節 保育現場における保育カリキュラムの編成と「主題」

第8章 幼児の生活に根ざした保育実践の創造
 第1節 幼児の実態に即した保育実践研究の展開――名古屋市立第一幼稚園を事例として
 第2節 幼児理解と保育者の指導性をめぐる論議――関西聯合保育会の活動を中心に
 第3節 幼児の生活に根ざした保育実践形態の確立
      ――「系統的保育案」の原理と実際を中心に

結 章

あとがき  

【著者略歴】
小山 みずえ (こやま みずえ)
1981年 千葉県に生まれる
2004年 上智大学文学部教育学科卒業
2010年 上智大学大学院総合人間科学研究科教育学専攻博士後期課程修了。博士(教育学)
2010年4月〜2012年3月 鈴鹿短期大学生活コミュニケーション学科こども学専攻助教
現在、貞静学園短期大学保育学科講師

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