白石さや 著
四六判・上製・364頁
定価3,780円（本体3,600円＋税）
ISBN978-4-284-10393-0
2013年3月
国際関係論・日本文化論・文化人類学・若者論・メディア論といった各学術領域を架橋する、稀有な日本ポピュラーカルチャー論！
戦後日本で独特の発展を遂げたマンガとアニメが、言語・文化・社会・政治の境界線を越え、世界中の若者たちに発見され、愛され、広がっていく過程を追ってきた筆者の調査報告をまとめたアンソロジー。
20年間にわたり、劇的に変化する世界の中で、各地のマンガ・アニメファンと対話し、ファンダムの祭典に参加し、情報ネットワークを共有することによって見えてきたのは、活発に文化の断片を創造し、収集し、選別し、意味づけをし、係争し、あるいは共有している若者たちの姿であった。
【目次】
まえがき
海を越えたドラえもん
日本のマンガ・アニメの海外進出
マンガ・アニメのグローバライゼーション
キャラクターを売る・キャラクターで売る
模倣と創造のエスノグラフィ
「アニメ・マンガ世代」が日・インドネシア関係を変える
『ドラえもん』と行くアジアの旅
ポピュラーカルチャーと東アジア
東アジア大衆文化ネットワークと日韓文化交流
インフラストラクチャーの中でピースカルチャーをつくる
文化人類学と大衆文化――マンガ・アニメのグローバライゼーションを事例として
マンガというイノベーションとそのグローバルな普及モデル
アメリカの若者文化とマンガ・アニメ
『アニメ・エキスポ2000』にみる祭礼空間
グローバル化する日本のマンガとアニメ
戦後文化としてのマンガ
私はここに属さない――グローバル化の時代の若者文化を考える
【著者略歴】
白石 さや （しらいし さや）
1948年 熊本県生まれ
1973年 国際基督教大学教養学部卒業
1992年 Cornell University Ph.D. in Anthropology and Asian Studies
Cornell University客員助教授、京都文教大学人間学部教授を経て、2002年より東京大学大学院教育学研究所教授
専門：文化人類学・教育人類学・アジア研究・文化研究
著書：Young Heroes: The Indonesian Family in Politics（Cornell University Southeast Asia Program Publications・1997）ほか訳書：ベネディクト・アンダーソン『定本 想像の共同体――ナショナリズムの起源と流行』（書籍工房早山・2007）ほか
