
「障害児虐待防止法」の成立、障害児教育や介護福祉における医療的ケアの変容に伴い、改訂! これからの障害児療育のあり方を探る理論と実践の書!
保育に求められる理論・知識や療育の見方・考え方から、福祉・医療制度や支援の実際、実践スキルや現場で得られた知見まで、平易な表現と具体例でわかりやすく解説。2012年に公布された「障害者総合支援法」にふれながら、最新の特別支援教育の動向、知的障害・自閉症・肢体不自由を伴う子どもの特性、教材教具を用いた指導や運動遊びによるアプローチ、保護者支援についても言及。保育の世界をめざす学生だけでなく、現場保育者にも有用な1冊!
【目次】
はじめに
第1部 障害児療育の理論
第1章 障害の理解
1 障害とは 2 障害の種類 3 ICIDHからICFへ
4 障害のある子どもの保育を保障する法律等
第2章 障害のある子どもの生活を支える福祉や医療の制度1 福祉の制度 2 医療の制度
第3章 障害のある子どもの発達
1 発達の偏りに留意する 2 言語の発達 3 運動の発達
4 情緒の発達 5 社会性の発達 6 将来を見通したかかわり
第4章 療育における家庭への子育て支援
1 家族に障害のある子どもがいるということ 2 療育の意義と療育への移行
3 障害児とその家族を取り巻く地域支援のあり方
第5章 療育の種類と支援・専門家との連携1 統合保育 2 分離保育 3 交流保育/並行通園
第6章 地域における専門機関との連携
1 療育センター(発達支援センター)の役割 2 保育所・幼稚園と地域との連携
3 今後求められる専門機関の連携による支援の形
第7章 就学への移行と特別支援教育1 就学への移行支援 2 特別支援教育への接続
第2部 障害児療育の実践
第8章 よりよい療育実践のために
1 よりよい療育実践のための留意点 2 障害を理解するための諸側面
3 療育プログラムの構築
第9章 知的障害児への支援
1 知的障害とは 2 知的障害児の特性
3 知的障害のある子どもと知的障害のない子どもとの違い
第10章 肢体不自由児への支援
1 肢体不自由とは 2 主な肢体不自由の種類と原因 3 健康特性と支援の配慮点
4 日常生活における援助と配慮点
第11章 自閉症を伴う子どもへの支援
1 自閉症とその周辺の障害の診断 2 自閉症の状態像の変遷 3 自閉症に気づくきっかけ
4 自閉症と保護者 5 自閉症のコミュニケーション
第12章 「気になる子ども」への支援1 落ち着きがない子ども 2 虐待を受けている疑いのある子ども
第13章 教材・教具と発達支援
1 「教材・教具」とは 2 療育における実践例 3 個別学習における基本的留意点
4 教材・教具の手に入れ方、作り方
第14章 運動遊びと発達支援
1 子どもの発達における運動の重要性 2 障害のある子どもの運動機能の発達
3 支援の実践方法―ムーブメント教育・療育 4 療育における実践例
5 ムーブメント療法を通した発達事例の紹介
おわりに
索 引
【著者略歴】
小林 保子 (こばやし やすこ)
1962年神奈川県生まれ。東京福祉大学短期大学部こども学科教授。ムーブメント教育・療法士。2000年東京学芸大学大学院連合学校教育学研究科博士課程修了。博士(教育学)。専門は、障害児保育、特別支援教育他。
主要著書:「発達支援ステップガイド」共著、日本文化科学社(2005)、「人間環境・教育福祉論」共著、光生館(2007)など。
立松 英子 (たてまつ えいこ)
1956年新潟県生まれ。東京福祉大学社会福祉学部保育児童学科教授。学校心理士、自閉症スペクトラム支援士(EXPERT)。2006年東京学芸大学大学院連合学校教育学研究科博士課程修了。博士(教育学)。専門は、発達心理学、障害児療育、特別支援教育。
主要著書:「発達支援と教材教具―子どもに学ぶ学習の系統性―」単著、ジアース教育新社(2009)、「発達支援と教材教具Ⅱ―子どもに学ぶ行動の理由―」単著、ジアース教育新社(2011)など。